年末戦争(12/31/2022)

街を彩るクリスマスイヴ。

 

クリスマスを過ぎたかと思えばすぐに街は年末へと彩りを変えていく。

 

その変遷の中、私は、1つの勝負をしていた。

 

 

よくある、男女の駆け引き。そう、恋の勝負だ。

 

今からその記録を残そうと思う。これは、今年に置いていきたい話。

 

来年へ向けての、せめてもの殴り書き。

 

 

 

 

まず、クリスマスイヴ前の話。

街はクリスマスムードで溢れる中、クリスマスイヴ前の平日は、私は友人や先輩後輩、同期達とほぼ毎日夜ご飯に行っていた。月曜日は中学高校以来の友人、火曜日は初めての職場の先輩、水曜日はよく飲みに行く先輩と同期と3人、木曜日は職場全体での飲み会。金曜日は車の修理があったから飲みにはいかず、大人しく家でご飯を食べた。いやあ、この週は楽しかった。仕事も落ち着いていたからのんびりできたし、中学高校の友人とはイルミネーションを見に行けたし、普段飲みに行けない人たちとも飲めた。良い週だったと思う。

 

 

そして刻はクリスマスイヴ。

この日は、前から一緒にイルミネーションを見に行ったりしているNと一緒にイルミネーションを見に行くことになっていた。今回は都内とは違って、千葉県内。私の車で行くことになっていた。夜18時にNの最寄り駅へ向かい、Nを拾う。そして、夜ご飯を食べに近くのステーキガストに行った。Nは200gのチーズハンバーグ、私は400gのハンバーグを頼んだ。そんなに食べるのと、ちょっと笑われた。仕方ないじゃん。食べたいもの。

ステーキガストを後にし、目的のイルミネーション会場へ向かう。千葉の中でもまだ田舎の方だから大丈夫だろうと油断した自分がバカだった。目的地の駐車場に着く前にまさかの渋滞。イルミネーションの時間には間に合いそうになかった。そこで、元々代案で出していた星がきれいな海岸へ目的地をチェンジ。代案を用意しといて良かった。ただ、道中で、小さな私鉄の駅がイルミネーションで彩られていて綺麗だったので、少し降りて写真を撮った。

 

そして代案の星が見える海岸へ。流石に風が吹いていて人もほとんどいなかった。私はカメラを持ってきていたので、少しだけ撮影に協力してもらった。ここで後悔を1つ。Nがいるからと思って、普段使っている大きめのカメラと広角レンズを持っていかなかったこと。それらで星空写真を撮った方が断然綺麗に見えたのにな。

 

そして、星空を眺めた後に帰路に着く。彼女の家付近まで送っている道中、喉の奥から必死に言葉を引き出した。なんという言葉かって??

 

 

「──────ホテルに、行かないか」と。

 

 

正直、今思えば阿呆なことをしたと思う。

Nにその言葉を伝えた後、返ってきた言葉は「付き合ってからじゃないとね」という言葉だった。

それはそうだろうな、とは思った。私は、クリスマスイブの夜に一緒に過ごしてくれたことに対して一種の希望を持っていたのだろう。もちろん、生半可な気持ちで誘ったわけではない。この人となら恋人という仲になれるかもと思っていた。だからこそ誘ったのだ。まあ、だったら最初に告白しろよ、とは言われるかもしれんが。

そしてNからの言葉を受けた後、弁明交じりの告白をした。正直、自身史上最低最悪の告白だった。ホテルに誘ったのは、ただの軽い気持ちではなかったことをまず伝えた。そして、次に告白の言葉を並べようかと思ったところ、不思議と言葉が浮かばなかっ。た。その時は、明確に好きだという言葉を出すことが出来なかったのだ。それはなぜか。Nに対する感情に対して答えが出ていなかったのだ。

Nは自身にとっては不思議な存在だった。何が不思議かというと、あまり気を遣う必要がないし、相手からもそういう気を遣っている感じがあまりなかったのだ。今まで会ってきた女性からは、往々にして気を遣われていたように思う。まあ、この社会を生きていく上ではそのスキルは必要なのかもしれない。しかし、Nにはその気があまり感じられなかった。それに、自分は今まで感じたことのない心地よさを感じていたのだと思う。

ただ、その気持ちをその時は言葉にすることが出来ず、「好きって感じかどうかはわかんないけど、貴女のことをもっと知りたい」いう言葉を使った。これもあんまり良くない言葉だった。好きでもないのに告白するのか、自身の気持ちの整理がついていないのに告白するのか。ホテルを拒否された弁明のような最悪の告白だった。

 

そしてクリスマス当日。私は家で悶々としていた。何故あんな言葉を選んだのか、この気持ちは何なのか。その答えが出ないまま一日が終わってしまった。最悪なクリスマスだった。

 

そして12/26。この日は有休を使って職場の同級生と先輩とその彼女とスキー場に行った。自分は今までスノーボードを1回しかしたことがなかったので、練習に付き合ってもらう予定で一緒に行った。実際、練習にはなったし、楽しかったので良かった。

道中、先輩カップルにお互いの好きな点を聞いた。自分のNに対する気持ちが何なのか、その答えの1つになればいいなと思っていた。色々話を聞けて良かったと思う。少しだけ、自分の中にある気持ちに対する答えが見えたように思えた。

 

そして12/28。仕事納めの日に出勤し、退勤後に同期と後輩と3人でご飯に行った。後輩は恋愛に関する話題はからっきしだったが、同期には無事彼女ができたようだった。マッチングアプリを教えた者として、純粋に祝福できた。その友人に、彼女の良いところを聞いたところ、その答えは「気が利くことと、気を遣わなくていいこと」だった。そして同期と後輩と話をたくさんして、仕事納めの日は幕を閉じた。

 

そして今日、12/31。Nに告白して1週間が丁度過ぎていた。昨日、会えないかという話をしたところ、今日の日中ならOKとのことだったので、昼ご飯とその後を一緒に過ごした。

事前に、話したいことがあるとは伝えていたので、昼ごはんのあと、近くのショッピングモールに向かう時にその話を切り出された。そして彼女に伝えた。

 

 

「この気持ちは、好きだという気持ちだ」と。

 

 

彼女に告白した後の数日間、自分でも悩み、先輩同期後輩友人に色々話を聞いたうえで、Nに対する気持ちに自分なりの答えを出したのだ。

その言葉に嘘は1mmも含めなかった。色々考えたうえで、貴女のことがきっと好きなんだと、そう伝えた。

 

そして、本日夕刻。Nを家の近くまで送った。最後に、スキーでのお土産を渡し、告白の返事はどうしたらいいだろうかと聞いた。

そしたら、彼女は、「まだ、友達という感じ」「私のペースであれば、よろしくお願いします」という感じだった。

自分なりに要約した結果、恋愛の土俵には立てるが、まだまだこれからだということだろうと結論付けた。

 

自分の中で、今年やらないといけないこと、今年に置いていきたいものはすべて達成できた。

この恋愛は、来年に答えが出る。それが1月か、はたまた来年末か。それは正直分からない。

ただ、私は、この恋愛を全力で成就させに行く。うまくいかなかったことの時は、その時に考えればいい。

 

来年が楽しくなりそうだと、そう思えた年末だった。気持ちに正直に。久々に自分の全てをぶつけてみようと思える相手に出逢えたのだ。今まで以上に、自分の気持ちに素直に向き合って、Nにぶつけよう。そして、その結果に未練を残さないようにしよう。

 

 

殴り書きは以上。多少、気がスッキリした。来年を気持ちよく迎えられそうである。

 

 

 

最後に、名言を1つ。

「友情と恋愛は一つの根から生えた二本の植物である。ただ後者は花をすこしばかり多くもっているにすぎない。」

by フリードリヒ・ゴットリープ・クロプシュトック

 

 

それでは、よい年末と戦いを。